連載

現場事務所ツアー:笠岡現場事務所編(前編)

  • 現場事務所
  • インタビュー

各地の「現場事務所」を訪問し、“個性”を紹介する企画第3弾。今回は初めて土木部の現場事務所を取材しました。

編集部(以下、編):こんにちは。今日はよろしくお願いします。これは定番の質問なのですが、この事務所はいつからいつまで使用されるのですか?

寺尾所長(以下、所長):今日はよろしくお願いします。この事務所は2024年4月から2025年5月まで使用する予定です。

編:事務所が2棟ありますね。

所長:この事務所は、別の工事を担当している現場事務所と屋根をひとつなぎにしています。だから、私たちの事務所は1棟だけです。同じ敷地内にあるのですが、工事内容は全然違うんですよ。

編:事務所をつくるにあたって、こだわっている部分はありますか?

所長:そうですね。こだわっている部分は、平屋にすること。階段があまり好きじゃなくて(笑)。事務所を建てる敷地に余裕があるなら、平屋にすることがこだわりですかね。

編:レイアウトのこだわりを教えてください。

所長:机のレイアウトは、以前は対面だったのですが、コロナ禍をきっかけに窓向きに設置するようになりました。外の景色が見られることは、気持ち良いですしね。外からパソコン画面が見えないというセキュリティ面でのメリットも感じています。

編:レイアウトは新たな現場で事務所を設置するたびに変えるのですか?

所長:1回1回試行錯誤はしますね。前回は入口付近にパーティションを置いたのですが、事務所に入ってくる人の顔が見えづらかったので、今回は採用していません。今回取り入れたのは、事務所から隣の会議室に直接移動できるように中ドアを付けたことですね。

編:会議室兼休憩室になっていますが、今まで伺った建築現場の会議室や休憩室と比べてシンプルですね。

所長:そうですね。建築の現場事務所と土木の現場事務所は役割が少し違うのです。建築では現場の敷地内や隣に事務所をつくって、職人さんが休憩したり、集まって会議をしたりすると思います。ですが、土木の現場は、事務所から離れた場所にあり、職人さんたちが事務所を利用するということは少ないため、会議室と休憩室を一緒にしています。

編:そうなのですね!なぜ、事務所を現場の近くにつくらないのですか?

所長:土木工事というのは、山や水辺の自然環境を相手にする仕事です。ですから、現場には電気も水道も通っていない場合が多いため、どうしても現場から離れた場所に事務所を設置することになるわけです。この事務所は、現場まで車で10分ほどですね。

また、今回の現場では、職人さんたちが休憩できるスペースと、初めて「ソーラーハウス」を設置して、電気が通っていない現場でも事務作業ができる環境を用意しました。いわゆる「サテライトオフィス」で作業の効率化を図っています。

編:なるほど!建築の現場事務所とは機能が違うのですね。

所長:そうなのです。ですから、土木の現場事務所づくりでまず最初に着手することは、現場からなるべく近い場所で借りられる敷地の確保です。事務所の土地探しからスタートするというわけです。

編:この敷地も探したのですか?

所長:今回の現場は、過去に荒木組が借りたことのあった場所だったので、その苦労はありませんでした。いつもは現場周辺の地図を見て、目星をつけてから実際の場所を散策します。そして、土地の所有者を調べたりもします。

編:不動産屋さんみたいな感じですね。

所長:まさにそうですよね(笑)。それが建築とは異なる、事務所づくりの難しさですね。事務所が建てられる土地は住居の近くが多いので、その土地にお住まいの方たちにご理解やご協力をいただくことも必要になってきます。ですから、地域への関わり方も大事にしますね。

編:ほかに事務所づくりで気を付けていることはありますか?

所長:土木事業は公共工事がほとんどですので、土日は必ず事務所を閉所にしないといけません。ですから、限られた時間の中でいかに効率的に仕事をするかですね。先ほどお話したサテライトオフィスもその工夫のひとつです。今まで事務所に戻ってからでないとできなかった仕事が、現場でもできるようになり、作業時間の短縮につながっています。仕事のやり方も効率を意識しています。

編:今日はお時間をとっていただき、ありがとうございました!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

事務所づくりについて、土木と建築の異なる考え方がとても興味深かったです。次回は、寺尾所長と一緒に働く社員の皆さんにお話を伺います! (後編に続く)