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密着!荒木組の設計 第4回 ―図面がカタチになる前の確認作業―
こんにちは、アラキズム編集部です。前回は杭打ち作業の検査に密着し、設計者がどのように現場の品質を確認しているかを紹介しました。
今回もその続きとして、基礎工事の現場に密着します。配筋検査やコンクリート打設を通して、図面通りに鉄筋が組まれているか、コンクリートの品質は設計どおりか――。設計者が現場でどのように確認しているのか、その裏側を追う中で、図面が少しずつカタチになる瞬間を目の当たりにしました。
編集部(以下、編):今回もよろしくお願いします。今日はどのような検査を行うのですか?
市原さん(以下、市原):よろしくお願いします。杭打ち作業が終わり、基礎・地中梁部分の配筋工事(※鉄筋コンクリート構造物の中に入る鉄筋を、設計どおりに正確に組み上げる工事のこと)が進んでいるので、今日はその検査です。
編: 今回は市原さんお1人ではないのですね。
市原:はい。同じく設計の向井も同行しています。私が図面との整合を確認しながら、向井と一緒に記録用の写真も撮影します。
向井さん(以下、向井):よろしくお願いします!

非常にチームワークのよい2人です

図面と照らし合わせながら、現場を歩き回ります

現場の重要ポイントを押さえ、的確に撮影していきます
編:先ほど行われていた配筋検査(※鉄筋が設計図どおり正しく組まれているかを確認する検査)では、かなり細かく確認されていましたね。どのような点に注目しているのですか?
市原:一番のポイントは、図面どおりの構造が現場できちんと再現されているかという点です。平面の図面が立体になると、どうしても施工が難しい部分が出てきます。そのような箇所を中心に、配管と鉄筋が干渉して無理な施工になっていないか、鉄筋と型枠のすき間(かぶり厚さ)が適正かなどを確認しています。また、設計変更があれば、その都度現場とやり取りして、施工図面に反映してもらうので、そういった部分も確認します。現場と密にコミュニケーションを取り、丁寧にチェックします。

――数日後…
編:今日は基礎・地中梁部分へのコンクリート打設(※型枠の中に生コンクリートを流し込み、建物の形をつくる作業のこと)ですね。どのような検査をされるのですか?
市原:今回は、設計図をもとに作成した配合計画書に沿って、コンクリートの品質を確認します。


編:先ほど黒板を持って撮影されていましたが、どういった意味があるのでしょうか?
市原:監理者として、今回使用するコンクリートの配合や品質に問題がないかを確認し、その内容を記録として残すためです。実際に使うコンクリートと一緒に撮影することで、「この状態の材料で施工している」という証明になります。

編:なるほど。それも品質管理の一環で、見えない部分までしっかりと記録と確認を重ねているのですね。
市原:そうですね。こうした積み重ねが、最終的な建物の品質につながると思っています。
編:本日もありがとうございました。次回の工程にも密着させてください。