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現場事務所ツアー:笠岡現場事務所編(後編)

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前回、アラキズム編集部は、笠岡現場事務所の寺尾所長に土木の現場事務所づくりのお話を伺いました。 今回は、寺尾所長と一緒に働く社員2名にインタビューします。

編集部(以下、編):こんにちは。今日はよろしくお願いします。リラックスして話してくださいね。吉形さんは、入社何年目になりますか?

吉形さん(以下、吉形):今日はよろしくお願いします。私は高校卒業後に入社し、今年で4年目になります。

矢山さん(以下、矢山):私は10年以上前に土木の仕事をしていて、その後、別の工事関係の仕事をしていました。ご縁があり、今年1月に荒木組に入社し、再び土木の仕事に携わることになりました。

編:10年以上も土木の現場から離れていると、仕事のやり方もかなり変化しているのではないですか?

矢山:そうなんですよ。すごい進歩を感じています。今ではひとりで何でもできるのではないかと思うぐらい省力化が進んでいる上、業務の簡素化もできているので、以前とは違う時間の使い方ができるようになったと思います。

編:新しい技術や方法を覚えるのは大変ではないですか?

矢山:そこは吉形さんに教えてもらっています。吉形さんは私の息子と同じぐらい歳が離れているのですが、仕事の技術を教えてもらうのは、新鮮で刺激的ですね。

編:吉形さんは、今の技術が当たり前という世代だと思うのですが、そういった勉強は高校で学んでいたのですか?

吉形:いえいえ、そんなことはないです。高校生の時は建設現場でどんなことをしているのか知らなくて、入社してから技術について学びました。先輩たちから、「今、ひとりでしている仕事は、昔は2人でしていた」といった話は聞きますよ。

編:寺尾所長が「土木の現場には電気も水道も通っていないところが多い」ということをお話されていました。そういった面でハードだと感じることはありますか?

吉形:そうですね。やはり、夏場ですかね。とにかく暑いです。

矢山:そうなんですよ。冬は寒くても、作業をしていれば暖かくなるのですが、夏の暑さは厳しいですね。

吉形:現場で手を洗う水をポリタンクに入れて持っていくのですが、夏場は特に減りが早いです。現場にはエアコンの効いた休憩室があって、熱中症対策のための水やスポーツドリンク、塩分補給タブレットがあるのですが、これもあっという間になくなります(笑)。なので、事務所に戻ると、涼しくて快適なことはうれしいですね。

編:最近の夏は暑さが特に厳しいですよね。ほかに、事務所の快適だと思うところはありますか?

吉形:そうですねえ…。事務所の快適なところ…、うーん…。

編:お話を伺っていると、この事務所にいるよりも現場や、現場にあるソーラーハウスにいる時間の方が長いのかなと思ったのですが。

吉形:そうなんですよ!今回初めてソーラーハウスを導入しているのですが、本当に便利なんです!エアコンが効いて快適ですし、Wi-Fiもつながっているので、ソーラーハウスで書類を作成し、そのままメールで送ったりできるようになりました。今までは、現場作業を終えて、事務所に戻ってから書類作成をしていましたが、現場のすき間時間にできるようになったので、残業時間も少なくなりました。

矢山:せっかくなので、現場に行ってみますか?

編:いいんですか?ぜひ見させてください!

——現場事務所から、現場に移動しました。

編:これが話題になっていたソーラーハウスなのですね。本当に事務所のような感じですね。

吉形:はい。ここで、さまざまな事務作業ができるようになったことはとても大きいです。

矢山:サテライトオフィスとして使用できるので、事務所に戻ってからの作業がかなり少なくなりましたね。

吉形:土木や工事関係の仕事は、かつての3K(きつい、汚い、危険)のイメージのままとよく言われますが、いろいろなアイデアや工夫で労働環境が整えられていることを知ってほしいなと思っています。

編:今日はお時間をいただき、ありがとうございました!

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より快適な作業環境を整備するための工夫を見ることができ、3Kの印象がポジティブなイメージに変わったことを感じました。