荒木組ワークス
建設現場の未来を支える技術課の仕事とは?
こんにちは、アラキズム編集部です。以前、技術課の長江さんにインタビューさせていただき、特集記事「荒木組の博士」【荒木組の博士 —第1回— – ARAKIZM(アラキズム)】(←LINKが開きます)を投稿しました。その後、「技術課ってどんな仕事をしているの?」という声を多くいただきました。今回は、その「技術課」に所属する3名の社員さんに集まってもらい、仕事内容や日々の取り組みについてお話を伺いました。

今回お話を伺った、左から、長江さん、藤原さん、勝田さん
編集部(以下、編):本日はありがとうございます。「博士」の記事が好評で、技術課の仕事についてもっと知りたいという声をいただきました。早速ですが、技術課ではどんな業務をされているのですか?
長江さん(以下、長江):主には、建築・土木の現場を技術面から支援しています。ドローンを用いた地形測量から点群データを作成したり、実際に現場で施工に使用している図面からBIM/CIMデータや3次元設計データを作成したりしています。デジタル技術を活用しながら、現場の「見える化」と品質向上を推進しています。
勝田さん(以下、勝田):私はBIM/CIMデータを中心に、実際の施工に必要な情報をデジタルデータとして構築しています。

道路工事のBIM/CIMデータ
藤原さん(以下、藤原):私は土木技術の最新動向や施工手法を研究し、建築現場への応用を探っています。両分野で応用できることで、新しい発想や改善のヒントを生み出しています。
長江:また、荒木組だけでなく、JV(※ジョイント・ベンチャー、共同企業体。複数の建設企業が1つの建設工事を受注、施工することを目的として形成する事業組織体のこと)で組んだ他社さんから「ドローン測量による点群データを作成してほしい」と依頼されることもあるんですよ。
編:そうなのですね。そういえば、現場で行なった墨出しロボットのデモンストレーションには、技術課の皆さんもいらっしゃいましたね。【建設現場にロボ革命!?墨出しロボットを現場でデモ実演 – ARAKIZM(アラキズム)】(←LINKが開きます)。こういった最新技術の導入についても、技術課で相談を受けているのですか?
長江:はい。現場から「こういう新技術を試してみたい」という依頼を受けて試したケースもありますが、基本的には各現場ごとに実証実験的に取り組んでいます。
藤原:逆に、こちらから現場に「この技術を導入してみては?」と提案することもあります。墨出しロボットはまさにその例で、現場からの依頼ではなく、技術課から「実験させてほしい」と依頼して実施しました。

建築の施工現場で鉄筋結束ロボットのデモも行いました
編:現場で新しい技術がスムーズに機能するまで深く関わるのですか?
長江:関わりますが、最終的に現場で運用するのは現場担当者になります。私たちは「現場ではできないこと」や「現場が思いつかないこと」を研究・検証することを重視しています。
勝田:荒木組の現場を進化させるために、情報収集や技術研究に日々取り組んでいます。
藤原:他社より“半歩先”を行くことが大事だと思っています。そのためには常に新しい情報をつかみに行く意識が大切です。
編:技術課の皆さんは、建築・土木の両分野で活動されていますが、調査や研究を進めている内容はそれぞれ違うのですか?
長江:はい。各メンバーがそれぞれの視点から情報を収集・研究しています。最初は個人で調べ、自分の考えを整理したうえで、ある程度方向性が固まったり、確信を持てるようになったタイミングで、共有したり相談したりしています。
勝田:私は早めに相談するように心がけています。今はAR関連の研究を進めています。
編:ちなみに、皆さんは、どういった経緯で技術課に配属されたのですか?
藤原:私はもともと建築現場で技術補佐をしていました。その後、ICTやDXの研究を進めていた長江さんと合流し、建築・土木を統括する形で発足した技術課に配属となりました。
長江:その後、図面データを扱っていた勝田さんにも加わってもらいました。彼は元・小学校教師だったんですよ。
勝田:そうなんです(笑)。建設業とは無縁の仕事をしていましたが、荒木組の現場で派遣社員として仕事をしていた際、図面ソフトをさらに活用できる余地があると感じたんです。独学で勉強していたら、いつの間にか荒木組に入社し、技術課にいました(笑)。
編:お話を聞いていると、技術課の仕事には好奇心と探究心が欠かせないといった印象ですね。
長江:そうですね。建築や土木の専門知識は後からついてくると思います。ソフトの選定やドローンの機種も徹底して調べてから導入するので、「新しいものが好き」という気持ちが大切だと思います。
藤原:建設業だけを見ていると、どうしても発想が偏ってしまいがちです。業界にとらわれず、さまざまな情報に触れて新しい考え方を取り入れることを大切にしています。
勝田:実は私、面倒くさがりで…(笑)。「この仕事、もう少しラクにできないかな。どうすればもっと効率化できるかな」といつも考えながら、行動に移しています。
編:ありがとうございました。
荒木組の“技術の最前線”を担う皆さんの姿勢、とても印象的でした。これからも、荒木組の技術課がどんな未来を切り開いていくのか、編集部も引き続き追いかけていきます。