連載
熱血!荒木塾 Vol.1 ― 「労働安全コンサルタント」攻略ゼミ ―
荒木組では、多くの社員が専門性を高めるため、さまざまな資格取得に挑戦しています。
「仕事をしながら、どうやって勉強しているの?」
「資格取得まで、どんな苦労がある?」
この連載では、資格に挑んだ社員への取材を通して、勉強法や仕事との両立、モチベーションの保ち方、そして取得した知識を業務にどう生かしているのかまで、“リアルな挑戦の過程”をお届けします。これから資格取得を目指す方へのヒントとエールを込めた、新連載「熱血!荒木塾」スタートです!

記念すべき第1回目は、国家資格「労働安全コンサルタント」に合格した安全課のYさんにインタビュー。なぜこの資格に挑んだのかという志から、多忙な業務と両立させた効率的な勉強法、そして最後まで折れないモチベーションの保ち方まで、資格取得に挑む姿勢を伺いました。
※「労働安全コンサルタント」とは?
労働安全に関する高度な専門知識を持ち、事業場に対して安全管理の指導や助言を行う国家資格。労働災害の防止や安全管理体制の改善などについて、専門的な立場から助言できる専門家と位置付けられている。
試験は、機械安全・電気安全・化学安全・土木安全・建築安全の5分野に関係する内容を対象としており、全受験者共通の科目と、選択式の専門科目から構成される。共通科目として「産業安全一般」「産業安全関係法令」があり、5分野すべてに関する内容が出題。一方、専門科目は5分野から1分野を選択して受験する形式で、より具体的な安全管理に関する内容が出題される。なお、専門科目には免除制度がある。
自分の仕事への「根拠」を求め、資格取得に挑戦した国家資格
編集部(以下、編):Yさん、「労働安全コンサルタント」試験の合格、おめでとうございます!まずは、この資格を目指したきっかけから教えてください。
Yさん:ありがとうございます。私は現在、安全課に所属し、店社※で安全管理を担当しています。具体的には、安全パトロールの実施、災害発生時の原因分析と再発防止、協力会社さんへの安全指導、足場や型枠支保工などの仮設計画のチェックなどを行なっています。また、会社全体の安全レベル向上を目的として、安全ルールの整備や社内への情報発信にも取り組んでいます。安全管理の仕事では、「労働災害や事故を起こさない」ということが何より大切です。ただ、現場ではさまざまな状況があり、常に「これが本当に最善か」を考え続ける必要があります。その中で、自分の判断や指導に対して、客観的な根拠を持ちたいと思うようになりました。
※店社:本社・支店など、現場を支援・管理する部門のこと。

Yさんはアラキ・アカデミーの講師としても活躍
編:会社や誰かに勧められたわけではなく、自発的な挑戦だったのですね。
Yさん:そうですね。経験を積むだけでなく、国家資格という形で専門性を証明することで、協力会社さんへの指導や社内での発言にも、より説得力を持って説明できると考えました。
また、上司がこの資格を持っていたことも大きなきっかけのひとつです。安全分野における専門性の高い国家資格ですし、取得することで自分の知識を明確に言語化できると思いました。
編:資格取得後、仕事の中でどのように生かされていますか?
Yさん:仕事のやり方が大きく変わったわけではありません。ただ、これまで現場や上司から指導いただきながら実践してきた安全管理の取り組みを、体系的な知識として整理し、理解を深めることができたことは大きな収穫でした。安全管理の考え方や必要性を、より明確に説明できるようになったことで、協力会社さんへの指導場面でも自信を持って向き合うことができています。
「すき間時間×過去問題」で挑んだ合格戦略
編:試験はかなり広範囲に及ぶと伺いました。どのように勉強を進められたのでしょうか。
Yさん:私は建築安全を選択しましたが、試験には機械安全、電気安全、化学安全、土木安全と多岐にわたる分野が出題されます。特に、機械や化学の分野で、機械設計の考え方や化学設備など、最初は専門用語や考え方に慣れるまで時間がかかりました。そこで、土木、建築については実務経験の中である程度理解できていると割り切り、機械、電気、化学の専門外の分野を中心に過去問題を解きながら、知識を積み上げていきました。
編:非常に多忙な毎日だと思いますが、勉強時間はどのように確保されていたのでしょうか?
Yさん:基本は「すき間時間」の活用です。昼休憩や終業後の1時間程度を使い、会社で集中して取り組んでいました。毎日必ずやるというよりは、時間が取れるときに集中して取り組むスタイルです。毎日必ずやると決めるのではなく、自分に合った無理のないペースで続けることを大切にしました。
編:テキストなども使われたのでしょうか?
Yさん:試験対策のために、テキストは一応購入しました。ただ、実際にはほとんど使っていません。試験範囲がかなり広いので、最初から読み進めていては時間が足りず、現実的ではないと判断したんです。

パソコンやスマートフォンを活用した、“現代型”の勉強スタイル
編:では、具体的にどのような方法で進めたのでしょうか?
Yさん:インターネット上に公開されている過去問題と解説を中心に勉強しました。パソコンやスマートフォンで問題を解き、その場ですぐ解説を確認する。これを繰り返すことで、効率的に知識を補っていきました。過去問題を何度も解いていくうちに、出題傾向が見えてくるんです。限られた時間の中で、「合格ラインを超えるために必要な部分を重点的に押さえる」――それが私なりの戦略でした。

「満点ではなく、“合格ライン突破”を狙う」
“合格ライン突破”に必要なポイントを絞る――それがYさんの戦略。
試験範囲をすべて完璧に勉強するのではなく、過去問を繰り返し解きながら「出題傾向」を見極め、効率よく得点につなげていった。
編:筆記試験の後には、口述試験もあったのですよね?
Yさん:はい。二次の口述試験に向けては、想定質問を作成し、自身の業務経験や安全管理の考え方を整理し、「自分の言葉で説明できるか」を意識して準備しました。実務での取り組みを説明できるよう、声に出して練習も行いました。
編:かなりハードな試験だったんですね。そうした中で、モチベーションはどのように保っていたのでしょうか?
Yさん:そもそも、自分自身が必要だと感じて勉強を始めたので、モチベーションが下がるという感覚はあまりなかったですね。会社から求められて取得するのではなく、「自分が取りたい」と思った資格だった。それが継続できた一番の理由ですね。
編:最後に、これから資格取得を目指す仲間へアドバイスをお願いします。
Yさん:社会人の資格取得は、満点を目指すというより、「限られた時間の中で、いかに合格ラインを超えるか」が大事だと思っています。だからこそ、まとまった時間を無理につくろうとするより、すき間時間を活用しながら「継続し、準備期間を十分に取る」ことが大切です。あとは、「自分自身が必要だと思える資格かどうか」も大きいと思います。自分の知識や経験をもっと高めたい、証明したいという気持ちがあれば、勉強も自然と続けられると思うので。日々の業務と向き合いながら自分なりのペースで積み重ねていけば、結果はついてくると思います。ぜひ挑戦してみてください。
編:本日はありがとうございました!