荒木組ワークス
小学校に届けた「生きた学び」 ― スケッチ体験で伝えるゼネコンの仕事 ―
現在、全国の公立小中学校では、多様な子どもたち一人ひとりの可能性を引き出す柔軟な教育課程の実現が進められています。そんな中、荒木組の営業担当・岡田さんが公立小学校で特別授業を実施。「スケッチ体験」を通じて、ものづくりの楽しさとゼネコンの仕事を伝える特別な2時間となりました。今回はその授業内容をリポートします。
編集部(以下、編): どういった経緯でこのお話が舞い込んだのでしょうか?
岡田さん(以下、岡田): ある小学校の先生との何気ない雑談がきっかけなんです。高校生の頃からスケッチをよく描いていたという話をしたところ、「ちょっと描いてもらえませんか」と言われて。空間をさらさらっとパース(完成予想図)にして見せたんです。すると、先生が「これはすごい!ぜひ子どもたちに見せたい」と。そこから今回の授業につながりました。
編: 最初は図画工作科として授業をするという案もあったそうですが、かなり本格的なカリキュラムになったと伺っています。
岡田: ええ。打合せをする中で、この小学校が文部科学省「教育課程柔軟化サキドリ研究校」に指定されていることが分かったんです。「単なる『絵の描き方』で終わらせるのではなく、その事業の一端を担うことはできないだろうか」と考えました。それなら思い切って、ゼネコンの仕事を伝えることを通して、将来の生き方や変化する社会に対応する力を養い、学ぶことや働くことの意義を見出すことができるよう、「キャリア教育」として実施しようということになりました。
編: 今日は具体的にどんな授業を?
岡田: 前半は「体験」。パースを描く実演をして、子どもたちにも描いてもらいます。ポイントは「素早く、丁寧に」。これは建設の仕事にも通じる考え方で、頭の中のイメージを形にする楽しさを体感してもらいたいです。後半は、建設業という世界の広さについて。どんな職種があり、どんな人たちが街をつくっているのかを伝えます。最後に、好きなことを見つけることや、夢を持つことの素晴らしさを伝えたいと思っています。
編: 子どもたちの未来に、種をまくような時間になりそうですね。
岡田: そうですね。「地域貢献」であり、「業界への貢献」だと思っています。正直、建設業界は人手不足という課題もあります。だからこそ、今回の授業を通じて1人でも多くの子どもが「建設の仕事ってかっこいいな。やってみたいな」と思ってくれたら。未来の現場監督のような専門技術職を目指すきっかけになればうれしいです。そんな願いを込めて、精一杯伝えてきます!
\ここからは授業の様子をリポート/

荒木組の半纏を羽織り、授業スタート。前半は、本授業のきっかけとなった「スケッチ」の描き方から。
自分たちの小学校の写真をもとに、まずは7分間の模写に挑戦してもらいました

教室は一気に静まり返り、子どもたちは驚くほどの集中力でスケッチに向き合いました

皆さんの作品をお披露目

岡田さんによる実演。すらすらとパースを仕上げていく様子に、教室からは「すごい!」と歓声が上がりました

描き方のコツを教えた後に、2回目の挑戦。
子どもたちのスケッチは見違えるほど上達し、「やればできる」という自信が教室に広がりました

スケッチから3DCGパースの説明へ。そして、荒木組の仕事へと話が進んでいきました


授業は終始大盛り上がり。建物ができるまでの流れやゼネコンの役割について、子どもたちから次々と質問が飛び交いました。最後に、岡田さんが好きなことを大切にしてきたことが建設業を選ぶきっかけとなったことなどを伝え、授業は終了。自分の未来に想いをはせる子どもたちの姿が印象的で、「あっという間だった」、「時間が足りない」といった声が上がるほど、教室は充実した時間と優しい空気に包まれていました。
\授業を依頼した教頭先生の感想/
編: 本日はありがとうございました!教室の盛り上がり、すごかったですね。私たち編集部も、子どもたちが岡田さんの周りに集まって「今日は本当に楽しかった!」と伝えている姿を見て、胸が熱くなりました。
教頭先生(以下、先生): 本当に驚きました。時間が足りないくらいで。何より、岡田さんの教え方がとても丁寧でしたね。一方的ではなく、子どもたちと対話しながら進めてくださったのが印象的でした。
編: 外部から「実際に働いている人」を招こうと思われた理由は?
先生: 子どもたちは、どうしても身近な世界だけで育ちがちです。世の中にどんな仕事があるのかを知ることが、将来の選択肢につながります。私たち教員も伝えられることはありますが、「実際に働いている人」の言葉にはリアリティがあります。
編: 特に印象に残った場面はありますか?
先生: スケッチを通じて「やればできるんだ!」と実感していく姿と、岡田さんがこの業界に入ろうと思った理由を聞いているときの子どもたちの真剣な顔ですね。それに、この授業は子どもたち一人ひとりに響いていたと感じました。誰かにとっての「一生モノの出会い」になった――。そんな瞬間もあったように思います。
編: 「10年後」につながる種まきですね。
先生: そうなんです。ほんの小さなきっかけが、人生を変えることがあると思うんです。今日の授業も、きっとそう。10年後、「あの時、荒木組さんが来て建設業について教えてもらったな」と振り返ることで、誰かが建設業界の門を叩く日が来るかもしれません。
編: 学校と企業の連携の可能性を感じます。
先生: 単発で終わらせず、今後も企業の方には学校教育に参画していってほしいですね。来年度もぜひ、授業をしていただけたらありがたいです。将来に夢と希望を持つ子どもが増えていくのではないかと思っています。私自身も「キャリア教育」の大切さ、必要性を改めて感じました。ご無理を言ったにも関わらず、授業をしていただいた岡田さんをはじめとする荒木組の方々に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。