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現場事務所ツアー:完成前の新しい現場事務所をひと足先にのぞいてみた
皆さんは、「建設現場の仮設事務所」と聞いて、どのような空間を思い浮かべるでしょうか。グレーのプレハブ内に、スチール製の机が並び、ホワイトボードがかけられている…。そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。
今回訪れたのは、土木部・宮脇所長が担当する新しい現場の事務所。まだ本格稼働前で、備品や設備の搬入が続く完成前のタイミングに、アラキズム編集部がひと足先におじゃましてきました。そこには、従来の現場事務所のイメージを大きく覆す空間が広がりつつありました。なぜここまで働く環境づくりにこだわったのでしょうか。その背景には、土木業界の未来を見据えた宮脇所長の思いと、現場の生産性を高めるためのさまざまな工夫がありました。

電気開通前の現場事務所
編集部(以下、編):事務所を拝見して、まず驚いたのが入口のデザインです。木目調の仕上げになっていて、従来の現場事務所とはかなり印象が違いますね。今回、ここまで内装にこだわられた理由を教えてください。
宮脇所長(以下、所長):一番大きな理由は、リクルート活動や学生向けインターンシップを意識したからです。これから土木業界を目指す若い人たちに、「今の土木現場はこんなにきれいで快適な環境で働けるんだ」ということを実際に感じてもらいたいと思いました。現場事務所というと、どうしても無機質で簡素なイメージを持たれがちですが、働く環境も時代とともに変わっています。取り組みを通じて、土木業界の魅力を知ってもらい、将来の担い手づくりにつなげていければと考えています。
編:宮脇所長ご自身の発案だったのですね。
所長:はい。私たちが日々の業務を行うだけであれば、仕事の主戦場は現場ですから、これまでの事務所でも十分だったと思います。ただ、これからの時代は仕事内容だけでなく、「働く環境」も含めて変えていかなければ、若い人たちに土木の魅力を伝えることはできません。そこで、今回は内装の協力会社さんにコンセプトをしっかり共有して、これまでの現場事務所のイメージを変える空間を目指し、明るく清潔感のある環境づくりをお願いしました。こうした取り組みは、業界全体のイメージアップにもつながると考えています。将来的には、このような現場事務所が土木業界の新しいスタンダードになっていくのではないでしょうか。
編:打合せスペースにある大型モニターも印象的でした。かなり大きなサイズですが、どのような狙いで導入されたのでしょうか?

現場メンバーから「想定よりも大きかった(笑)」という声が
所長:あれは私のこだわりのひとつです。サイズは80〜100インチほどありますね。これまでの現場事務所では、大きなホワイトボードを設置するのが一般的でした。でも、今回は思い切ってホワイトボードをなくして、代わりに大型モニターを設置しました。
編:ホワイトボードを大型モニターに置き換えることで、どのようなメリットがあるのでしょうか?
所長:図面や現場の状況などをそのまま画面に映し出せるので、情報共有がしやすくなります。紙を貼り替えたり、内容を書き直したりする手間も減り、打合せの効率が大きく向上します。さらに、モニターの脚をなくして壁掛けにしたのもポイントです。
編:壁掛けにされたのは、何か理由が?
所長:モニターに脚が付いていると、どうしても足元のスペースを取りますし、見た目も少し圧迫感が出てしまいます。壁掛けにすることで、空間をより広く使えますし、全体的にすっきりとした印象になります。お客様や協力会社の方、学生さんなど、多くの人が最初に目にする場所ですから、第一印象は大切にしたいと考えました。限られた予算を使うのであれば、人が集まる打合せスペースに重点を置こうと考えました。
編:オフィスチェアも、座り心地がとても良さそうですね。

こだわりのオフィスチェア。長く座ったときの疲れ方が変わるそう
所長:いすにはこだわりました(笑)。施工管理の仕事は、一日中デスクに向かっているわけではなく、基本的には現場で過ごす時間の方が長いんです。ただ、その分、事務所に戻ってから行う書類作成や打合せ準備などのデスクワークは、できるだけ短時間で集中して終わらせたい。だからこそ、体への負担を軽減し、効率よく仕事ができるよう、働く人の快適さにつながる家具選びにもこだわりました。
編:事務所には、すでにたくさんの備品が運び込まれていますね。これらはどこから持ってこられたのですか?
所長:すべて前に担当していた現場から持ってきたものです。私はいつも、自分が現場で使う道具や備品を一式まとめて保管していて、新しい現場が始まるたびに、そのセットを丸ごと持っていくようにしています。

歴代の現場をともに渡り歩いてきた“宮脇所長セット”
編:所長クラスになると、皆さんこうした自分専用の道具セットを持たれているものなのでしょうか?
所長:ベテランの現場所長は、だいたい持っていますね。さまざまな現場を経験する中で、必要な機材や自分のお気に入りの道具を少しずつそろえていくうちに、自然と自分専用の道具セットができあがっていきます。
編:今は荷物の少ない若手社員も、経験を重ねながら少しずつ自分なりの道具をそろえ、いずれは自分だけの道具セットをつくっていくわけですね。新しい現場が楽しみです。今後もぜひ取材させてください!
所長:もちろんです。よろしくお願いします!

新しい現場事務所の前にはヒバリの雛鳥が!社員たちは巣を守るため、囲いを設けていました