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【建築部】「図面通り」のその先へ。品質を守る社内検査 ― 品質管理の仕組み編 ―
こんにちは、アラキズム編集部です。荒木組の現場を取材していると、現場監督の皆さんからよく耳にするのが、「社内検査は本当に厳しい」という言葉です。なぜ、そこまで徹底した検査を行うのか。そして、その厳しさはどのように品質へとつながっているのか。今回は、社内検査員として数多くの現場をチェックしている、建築部の副部長・立間さんと次長・小竹さんにお話を伺いました。荒木組が品質にこだわり続ける理由をひも解きます。

(左から)小竹さん、立間さん。検査中の真剣な表情とは違い、笑顔で腕組みポーズ!
編集部(以下、編):荒木組の現場へ行くと、皆さんが「社内検査」をとても意識されていると感じます。そもそも、この検査体制はいつ頃からあるのでしょうか。
立間さん(以下、立間):社内検査自体は、私が入社した30年前にはすでに実施されていました。当時は、官庁工事には専任の検査担当者がいましたが、民間工事では経験豊富なベテラン所長が数名で各現場を確認するという体制でした。その後、ISO9001認証の取得をきっかけに、品質マネジメントシステムを整備し、現在の社内検査体制が確立されました。今では、品質を確保するための重要な仕組みとして受け継がれています。
編:30年以上も前から続いているんですね。ちなみに、検査員はどのように選ばれるのでしょうか?
小竹さん(以下、小竹):基本的には、建築部の次長以上が務めます。次長以上は、仕事の進め方や判断力が認められ、荒木組の品質基準を十分に理解している立場です。現在は十数名の検査員がおり、建物の用途や構造など、それぞれの得意分野に応じてチームを編成し、3人体制などで各現場をチェックしています。
編:現場ごとに、それぞれの専門性を生かしたチームが組まれるのですね。では、実際の検査では、どのような点を確認するのでしょうか?
立間:設計図や施工図との整合性はもちろん、仕上がりの品質や安全性、使いやすさ、維持管理のしやすさなど幅広く確認します。中でも特に重視しているのが、完成後には見えなくなる「隠蔽(いんぺい)部分」です。基礎や地中梁、各階のコンクリート打設前、内部の隠蔽前、外壁・屋根工事の完了時など、重要な工程ごとに法令や社内基準に基づいて検査を行います。単に「図面通りに施工されているか」を確認するだけではありません。「お客様に満足していただける仕上がりになっているか」、「使いやすいか」、「将来の維持管理まで配慮されているか」といった視点も大切にしています。

社内検査員として、現場を客観的な視点でチェック
小竹:私たちが大切にしているのは、一手、二手先を読む「予防管理」という考え方です。実は、工事が始まる前から、私たち検査員も現場と同じ図面を確認し、「ここは注意が必要だ」というポイントを事前に洗い出しています。
立間:大切なのは、工事が始まってから問題を見つけるのではなく、始まる前に課題の芽を摘み取ることです。そのため、竣工前だけでなく施工途中の重要な工程ごとにも検査を実施しています。後戻りが難しい工程でも、早い段階で改善や是正ができるようにしているんです。

品質を守るため、細かな部分まで見逃しません
編:事前に図面まで確認されているとは驚きです。現場の皆さんからすると、「そこまで確認するのか」と感じるような厳しい指摘をすることもあるのではないですか?
小竹:ええ、ありますね(笑)。でも、時代とともにお客様が求める品質のレベルは高くなっていますし、一度確立した品質基準を下げることはありません。もし、「これくらいで大丈夫だろう」と妥協したまま引き渡してしまえば、その数年後に不具合として返ってくる可能性があります。現場では、厳しい指摘だと感じられることもあるかもしれませんが、長い目で見れば、それがお客様にとって最善の選択になります。安全に施工し、確実な品質を確保し、お客様に安心して長く使っていただける建物を提供する。それこそが、荒木組が大切にしている品質だと考えています。
立間:その品質を支えているのは、長年続けてきた協力会社の皆さんへの教育も大きな要素です。協力会社の皆さんが集まる「アラキ・アカデミー」では、過去10年間の不具合事例や具体的なデータを共有しています。だからこそ、職人さんからも「ここはこう納めた方がもっと良くなるのでは」といった前向きな提案が自然と生まれるようになっています。
小竹:現場監督や協力会社さん、職人の皆さんなど、建物づくりに携わる全員が品質に対する同じ思いを持ち、一丸となって取り組んでいる。だからこそ、荒木組の品質は守られているのだと思います。
図面を読み込む「予防管理」、そして、協力会社の皆さんと築き上げてきた品質への意識。荒木組の品質の高さは、建物づくりに関わる一人ひとりの丁寧な仕事の積み重ねによって支えられていることを実感しました。
次回は「品質管理の仕組み」から一転して、お2人の人柄に迫ります。厳しい検査の裏には、どんな仕事観や思いがあるのでしょうか? 次回もぜひご覧ください!