連載
熱血!荒木塾 Vol.2 ―「コンクリート診断士」攻略ゼミ―
荒木組では、多くの社員が専門性を高めるため、さまざまな資格取得に挑戦しています。 「仕事をしながら、どうやって勉強しているの?」 「資格取得まで、どんな苦労がある?」 この連載では、資格に挑んだ社員への取材を通して、勉強法や仕事との両立、モチベーションの保ち方、そして取得した知識を業務にどう生かしているのかまで、“リアルな挑戦の過程”をお届けします。
第2回は、「コンクリート診断士」に、無事に合格を果たした土木部の臼井さんにインタビュー。この資格を目指した背景から、半年間で合格を掴み取ったリアルな勉強法、そして、資格取得を経て変化した現場への姿勢について伺いました。

臼井さんに現場事務所でお話を伺いました
※「コンクリート診断士」とは?
既存のコンクリート構造物の診断・維持管理・補修・補強に関する高度な専門知識と技術力を有することを認定する資格。施工時の配合計画や打ち込みの良し悪しだけでなく、施工から10年、20年と時間が経過した構造物に発生する、ひび割れや変状について、その原因(材料特性や環境要因)を正確に鑑別し、適切な補修計画や長寿命化の方法を検討する役割を担う。コンクリート構造物の安全と品質を守るプロフェッショナルである。
土木に切り離せないコンクリートの知識を極める
編集部(以下、編):臼井さん、「コンクリート診断士」の合格、おめでとうございます!まずは、この資格を目指したきっかけから教えてください。
臼井さん(以下、臼井):ありがとうございます。一番の理由は、会社が取得を推奨している資格であったこと。そして何より、「土木の仕事において、コンクリートは絶対に切り離せない存在だから」です。日々の業務で関わり続けるものだからこそ、コンクリートについてもっと深く、本格的に勉強してみようと思ったのがきっかけですね。
編:現場で日常的に扱う素材だからこそ、より専門的な知識が必要だと感じられたのですね。コンクリート診断士とは、具体的にどのような役割を担う資格なのでしょうか?
臼井:基本的には、「出来上がったコンクリート」を診る仕事です。年月が経ってひび割れや劣化が生じた際に、その原因を特定し、どのような補修を行うべきかを判断します。 コンクリートの配合計画や素材の特性を理解した上で、劣化の原因が「施工段階の問題」なのか「材料や環境の問題」なのかを見極める。いわば、コンクリートの“お医者さん”のような存在ですね。
施工段階から「10年、20年先」を見据える
編:施工管理の実務において、診断士の知識はどのように生きてくるのでしょうか。
臼井:現場では、生コンクリートの配合計画書を提出してもらい、その内容をチェックしてから施工に臨みます。ただ施工するだけではなく、コンクリート技士や主任技士といった施工寄りの知識に加えて、診断士としての視点を持つことで、「この配合や施工が、10年後、20年後の劣化にどう影響するのか」という先を見据えた品質管理ができるようになります。
編:「今、ちゃんと施工できているか」だけではなく、その先まで考えるんですね。社内でも資格取得に向けたアドバイスや相談などはありましたか?
臼井:はい。社内にはすでに有資格者の先輩方が数名いらっしゃったので、受験前には「どんな勉強をしたか」「現場でどう生きるか」などを相談させていただきました。身近に相談できる先輩がいる環境は、すごく心強かったですね。

協力会社の方と話をするためにも、コンクリートの知識は重要です
難関。だからこそ過去問に絞る
編:コンクリート診断士の試験ですが、やはり難易度は高かったですか?
臼井:単刀直入に言って、かなり難しい試験だと思います(笑)。試験は、4択の選択問題と、論理的な記述が求められる筆記問題(論文)で構成されています。実技や面接はありませんが、幅広い知識に加えて、文章化する力も問われます。
編:そんな難関試験に対して、具体的にどのような勉強を進められたのでしょうか。
臼井:基本的には「ひたすら過去問を解く」。これに尽きます。 参考書を買い、過去問を解きながら「分からない部分が出てきたら、その都度参考書に戻って調べる」というプロセスを繰り返しました。分からないことがあれば、社内の有資格者である先輩方に質問して、疑問を解消していましたね。
編:合格までの勉強期間と、モチベーションの保ち方について教えてください。
臼井:勉強期間はおよそ半年間です。結果として、合格することができました。 私自身、新しい知識を得ることや資格取得にもともと興味があって、「面白いな」と思いながら取り組めるタイプなんです。仕事の幅が広がっていくことの楽しさが、モチベーションになっていたと思います。

「テキストの丸暗記ではなく、過去問起点のアウトプット型学習」
広範な知識が求められる試験だからこそ、最初からテキストを読み込むのではなく、過去問から逆算して「解けない原因」をその都度潰していくアプローチ。さらに、社内の先輩という生きた知見を活用しながら、短期間で解法パターンを身体に染み込ませた。
編:取得されてみて、実際に現場での見え方や意識に変化はありましたか?
臼井:資格を取ってから、コンクリート構造物の現場に本格的に携わるのはこれからなのですが、図面や現場を見る際の「構造物の未来に対する視野」は、確実に広がったと感じています。知識は使わなければ抜けていってしまうので、試験のための知識で終わらせず、日々の実務やコンクリート技士・主任技士などの学びとも結びつけながら、現場での「本物の技術」として昇華させていきたいですね。
編:自ら学び続け、得た知識を実務へ生かそうとする姿勢が本当に素晴らしいです。臼井さん、本日はありがとうございました!
コンクリートについて、さらに知見を深めるための企画も近日公開予定です!お楽しみに!
